アメリカンコッカーを健康的で長く生きてもらうために注意することは何だろうか?と考える前にまずアメリカンコッカーはどんな病気にかかりやすいのか?と言うことを調べてみました。まずは敵を知らないとね!いろいろありますよ、基本的には目と耳、耳はたれ耳なので通気性が悪く、臭くなることはもちろん外耳炎になりやすいので要注意です。
チェリーアイはうちのアメリカンコッカーも2回手術をしましたね、この病気は遺伝によるものが多いのでなかなか対策はムツカシイですが、早期発見で目薬を毎日点眼することで治る場合もあります。うちのアメリカンコッカーも毎日点眼しましたが駄目でした。それではアメリカンコッカーがかかりやすい病気を見ていきましょう。
- チェリーアイ
- 白内障
- 緑内障
- 外耳炎
- 膝蓋骨脱臼
- 皮膚炎
- 甲状腺機能低下症
- 肛門周囲腺腫
- 肥満
チェリーアイ
アメリカンコッカーやブルドッグ、ビーグルなどに多い疾患です。目にある第三眼瞼(瞬膜)が飛び出してしまう病気で、正式には「第三眼瞼腺(だいさんがんけんせん)脱出」といいます。瞬膜は眼球を保護したり涙を分泌したりする大切な役割がありますが、瞬膜の根元の付け根がゆるむことによって起こり、ほとんどは1歳未満の子犬で発症します。
多くは、先天的な遺伝が多く瞬膜の付着が弱いことに起因しますのでなかなか予防はできません。うちのアメリカンコッカーも8か月くらいから怪しくなり病院でもらった目薬を毎日5回づつ点眼していましたが、結局手術になってしましました。おそらくですが、激しく遊んだり強いストレスも酷くなる原因だと思いますよ、トリミングから帰ってくると酷くなることがありましたのでね。1回目の手術で取れない部分があり、そこからまた出来だして2回手術となりましたが今は大丈夫ですね。
手術料金 12000円~18000円
白内障
白内障は、眼の水晶体の一部もしくは全部が白濁する病気で詳しい原因はわかっていません。おそらくは遺伝による先天性か、知らない間に糖尿病になってしまって眼にきたかが予想されることのようです。アメリカンコッカー、プードル、ビーグル、柴犬などに多く見られ、眼が白くなる前の段階で徐々に視力が低下し、眼は白くなっていないのにものにぶつかったりすることが症状として出てきます。
外科的治療が可能ですが治療費は結構な出費になりますのでびっくりしないようにしてください。白内障は水晶体が白く濁るため、正面から見ると瞳孔の奥が白く見えること、物にぶつかったり、つまずいたりするようになることが特徴なので覚えておきましょう。
手術料金 25万円~30万円
緑内障
白内障よりも怖いのが緑内障、プードル、ビーグル、シーズー、柴犬、ゴールデンレトリバー、アメリカンコッカーがなりやすい犬種です。眼球というのはガラスのような固いものではなく、風船の中に水が入っているようなものなのですが、緑内障というのはこの水が多すぎる状態のこと。水が多すぎるので網膜や視神経が圧迫され酷い痛みを伴い、放っておくと網膜や視神経の細胞がどんどん死んでいき視力は無くなります。
残念ながら今のところ緑内障は「治らない病気」の一つになっているので薬でどうにか失明までの時間を遅らせるか、眼球を除去するか義眼にするかの選択になります。症状としては目が大きく見える、目を痛そうにする、食欲がなくなりぐったりするなどありますが、この時点で視野が狭くなっていることが予想され、飼い主さんがそれに気づくことは難しく、眼球に異常がみられて初めて気づくのが一般的だそうです。
手術料金 25万円~30万円
外耳炎
耳は、「外耳(がいじ)」「中耳(ちゅうじ)」「内耳(ないじ)」にわけられ、外耳に炎症が起こるのが外耳炎です。耳の穴から鼓膜までのあいだを耳道といい、ここに炎症が起こります。アメリカンコッカーはたれ耳なので蒸れやすく耳垢(みみあか)ができやすいので臭いにおいがしたり、耳を床にこすりつけるような行動を取ったときはしっかり耳掃除をしてあげましょう。
うちのアメリカンコッカーも1歳になるまではよく病院に行きましたよ、先生曰く「この犬種は耳の内側の毛を出来るだけ短くしたほうがいい」と言われていたので、トリミングの時はほぼ毛が無いくらいにしてもらいますね、今では耳が臭くなることはあまり無いのでお勧めですよ。あと注意したいのは耳ダニなどの寄生虫感染ですね、一般的には細菌や真菌による外耳炎が多いんですが多湿になる梅雨時期などはダニ系には注意です。
治療費 3000円~5000円
膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
膝(ひざ)には膝蓋(しつがい)骨というお皿状の骨がありますが、この膝蓋骨が正しい位置から外れる(脱臼する)ことを膝蓋骨脱臼といいます。簡単に言いますと、太ももの部分の骨とすねの部分の骨をつなげているひざ関節が正しい位置からずれてしまうことで、内側にずれると膝蓋骨内方脱臼、外側だと膝蓋骨外方脱臼と言います。
初期だと自然と戻りますが、戻らないと足を浮かせて歩くようになります、人間が上手く戻すこともできますが治療せず放置すると、骨が変形し、靭帯が伸びるなどして要手術となります。この段階はグレード3で、グレードは1~4まであり初期は1で4は常に脱臼している状態ですね。
膝蓋骨脱臼になる原因は遺伝的な先天性のものと打撲や高所からの落下などによる後天性のものがあります、膝蓋骨脱臼を予防するにはできるだけ膝に負担をかけないこと、フローリングなどの硬くてすべりやすい床は膝への負担がかかりやすいので出来ればカーペットや薄いマットなどを敷いた方がいいです。(うちはフローリングなので良くないですね)また、足裏の毛が伸びると滑りやすくなりますので、こちらもチェックするようにしましょう。
手術料金 25万円~30万円
皮膚炎
皮膚炎の種類はたくさんあります、アメリカンコッカーはダブルコードで毛量が多く、脂っぽい肌質の犬種なので皮膚の病気には注意したいものです。種類が多いので特に注意したいもののだけ列記しますね。
- アレルギー性皮膚炎
- アトピー性皮膚炎
- 脂漏性皮膚炎
- マラセチア感染症(脂漏性皮膚炎)
アレルギー性皮膚炎
ドッグフードや食品添加物への過敏な反応が原因で起こることが多いです。主に食事に含まれるタンパク質に対して反応し、タンパク質が含まれる肉類(牛、鶏、ラム)、卵、乳製品、穀類である小麦、大豆、トウモロコシなどの食材があげられます。外観からは何が原因でアレルギー反応が出ているのか判断することは困難なので、皮膚炎の症状が出ているなと思ったら病院で検査して原因を調べてもらいましょう。
食事を変えてみようという方はグレインフリーのドッグフードにしてみましょう、うちのアメリカンコッカーが食べている【馬肉自然づくり】は国産ドッグフードでグレインフリーだからお勧めです。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は大きく見るとアレルギー性皮膚炎の一種で、何に反応しているかで違いがあります。簡単に言うと「アトピー性皮膚炎」は、家のほこりの中にいるダニやその死骸、また空気中を漂うカビや花粉などに反応しておきるアレルギー性皮膚炎のこと。「アレルギー性皮膚炎」は食べ物の成分であるタンパク質に反応しておきるアレルギーのことです。
アトピーの反応があると環境を変えることがムツカシイため解決策は薬による治療法しかありません。薬は主にステロイド剤、免疫抑制剤、抗ヒスタミン薬、インターフェロンなど。うちのアメリカンコッカーは幸いにも皮膚炎にはなっていませんが、知り合いのアメリカンコッカーはアスファルトが駄目で散歩にも行けなかったり、草が駄目だとか特殊な場合もあるので食事だけではないことも知っておきましょう。ちなみにアスファルトが駄目な子は肉球が倍くらいに腫れ上がるそうです。
脂漏性皮膚炎
皮脂とは皮膚の脂分のことですが、その脂分が過剰になることによって起こる皮膚トラブルのこと。アメリカンコッカーは脂性の犬種なので脂漏症を起こしやすいです。マラセチア感染症やべたついたフケ、乾いたフケが出たり、左右対称にブツブツができたりと症状は多岐にわたります。
治療には炎症や皮脂分泌を抑える作用を持つステロイド剤や免疫抑制剤、ホルモンの障害がある場合には、ホルモン調整薬などを投与します。家庭でできることはシャンプーですね、まず週に2回くらいから始めてベタベタやフケが改善すれば週に1回程度にしましょう。
マラセチア感染症(脂漏性皮膚炎)
アメリカンコッカーに限らずどのどの犬種でも起こり得る皮膚病ですがアメリカンコッカーやシーズーに多いです。うちのアメリカンコッカーも耳の内側をやられましたね、症状は皮膚が赤くなり、匂いが気になり、痒がります。慢性化すると毛も抜けて皮膚が黒ずみますので予防のためにもシャンプーして清潔にすることがポイントです。
が、うちのアメリカンコッカーはシャンプーは好きなのですがドライヤーが嫌いでこっちがストレスになりますね、夏場は少々湿気ていても数時間後には乾いていますが(ホントは良くないです、しっかり乾かしましょう)冬場は戦場と化します。マラセチア感染症の原因はカビの一種で真菌と言いますが、この菌はいつでも少しは存在しているのですが、これが増えすぎると体がベタベタと脂っぽくなり、赤みや痒みを発症します。アメリカンコッカーなどの脂性の犬種に多いですが内服薬を服用するとすぐ治るのでそんなに心配はいらないと思います。
甲状腺機能低下症
これは甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる病気のことです。犬にとって甲状腺ホルモンは代謝を活発にする元気ホルモン、これが少なくなると元気がなくなり体温が下がる、毛艶がなくなりゴワゴワした毛になる、フケが多くなる、食欲がなくなるなどの症状が現れます。場合によっては心拍数や血圧が低下したり貧血や意識障害を起こす場合もありますので要注意。
パピーや成犬時に発症することは少なく老齢になってから発症することがほとんどです。治療には甲状腺ホルモン製剤を投与することで、残念ながら生涯にわたって投薬を続ける必要があります。もし途中で投与を中止するとまた甲状腺機能低下症にもどってしまいます。
肛門周囲腺腫
この病気は去勢手術をしていない歳をとったオスのワンちゃんに多い病気です。肛門周囲にある分泌腺が腫瘍化してしまったものを言います。肛門のまわりにしこりができワンちゃんがお尻を舐めたり擦ったり、お座りの後に床に血が付いていたりすると要チェックですね。肛門絞りをあまりしていないワンちゃんにも出来ることがあるので月に1回くらいはしてあげましょう。
まぁ大体トリミングの際のセットになっていることが多いので、うちのアメリカンコッカーも月1回ペースです。原因は男性ホルモンが大きく関与していると言われていますので女の子には少ないですね。もし腫瘍ができてしまった場合、手術で取除くことになりますが、場所がデリケートな場所なので術後は清潔にすることが必須となります。また出来るだけ初期に治療や手術をしないと切除する部分が大きくなり、後々大変になりますのでお尻は普段から見ておくようにしましょう。
肥満
アメリカンコッカーは食べることが大好きなのですぐちょうだいちょうだいとおねだりしてきます、うちのアメリカンコッカーは食事中はいつも誰かの横でお座りしていますね、ついついあげたくなるところですが出来るだけ上げない方がいいですよ。蒸した野菜程度ならいいですが、調理してしまったものは塩分などが含まれているため内臓疾患に徐々に繋がっていきますから。
アメリカンコッカーの平均体重は通常11~13kg、病院の先生によると出来るだ12kg以内に管理したほうが良いとのことです。特に去勢したアメリカンコッカーは太ると言われているように、うちのアメリカンコッカーも15kgくらいになりました。今は13kgくらいまでに絞りましたが、脂肪組織が1kg増えるとその中の毛細血管は4kmも作られるといわれていますので心臓の負担が増えてしまい、色々と疾患のリスクが上がります。出来るだけ適正体重を維持するように、食事や運動に気を付けましょう。
まとめ
アメリカンコッカーの日頃から注意する点は眼と耳、皮膚、そして肥満ではないでしょうか、緑内障や白内障など目の病気を発症しやすく目ヤニも出やすい、たれ耳なので蒸れやすく外耳炎になるリスクは高いです。また毛が長いダブルコートなので皮膚が蒸れやすく雑菌が繁殖しやすくなくなります。大体はトリミングの際に変化があればトリマーが教えてくれるので自分のワンちゃんにあったペットサロンを早く見つけることも重要だと思います。
もう一つ重要なのは食べるもの・・・ドッグフードです。アメリカンコッカーは食い意地が張っているのでいろいろと食べさせている方も多いと思いますが、基本のドッグフードは安全、安心なドッグフードをあげてください、おそらく日頃からできる疾患予防の一番たるものだと思います。
【馬肉自然づくり】